唐とう十郎じゅうろうさんは東京とうきょう都との出身しゅっしんで、明治めいじ大学だいがく文学部ぶんがくぶ演劇えんげき学科がっかに入学にゅうがく、在学ざいがく中ちゅうから俳優はいゆうとして活動かつどうし、卒業そつぎょう後ご「状況じょうきょう劇場げきじょう」を旗揚はたあげ、1967年ねんには東京とうきょう・新宿しんじゅくの花園はなぞの神社じんじゃで「紅べにテント」を張はって公演こうえんを行おこなうなどアンダーグラウンド演劇えんげきの旗手きしゅとして絶大ぜつだいな人気にんきを誇ほこりました。

状況じょうきょう劇場げきじょうの解散かいさん後ご、1989年ねんには劇団げきだん「唐とう組ぐみ」を結成けっせい、唐とうさんは劇げき作家さっか、演出えんしゅつ家か、俳優はいゆうとしてテント公演こうえんを精力せいりょく的てきに行おこない、数々かずかずの独創どくそう的てきな作品さくひんの上演じょうえんを続つづけてきました。

2003年ねんには長崎ながさきの諌早いさはや湾わんの干拓かんたく問題もんだいから着想ちゃくそうした「泥どろ人魚にんぎょ」で多数たすうの戯曲ぎきょく賞しょうや演劇えんげき賞しょうを受賞じゅしょうしました。

小説しょうせつ家かとしては、1983年ねんに「佐川さがわ君くんからの手紙てがみ」で芥川あくたがわ賞しょうを受賞じゅしょうしています。

唐とうさんは2021年ねん、現代げんだい演劇えんげきをはじめとする文化ぶんか芸術げいじゅつに多大ただいな影響えいきょうを与あたえたとして文化ぶんか功労こうろう者しゃに選えらばれています。

唐とうさんは10年ねんほど前まえに自宅じたくで転倒てんとうして頭あたまを打うち療養りょうようを続つづけていましたが、遺族いぞくによりますと、4日にち夜よるに都内とないの病院びょういんで急性きゅうせい硬かた膜まく下か血腫けっしゅのため亡なくなったということです。84歳さいでした。

妻つまの美和子みわこさん「テントで行おこなう公演こうえんでお別わかれを」

唐とう十郎じゅうろうさんの妻つまの美和子みわこさんは「亡なくなってから1日にちもたっていないので葬儀そうぎの予定よていは未定みていですが近親きんしん者しゃのみで行おこなえたらと思おもっています。きょうはテントで行おこなう劇団げきだん公演こうえんの初日しょにちです。戯曲ぎきょくのことばを聞きいて、お別わかれしていただけるとありがたいです。それが唐とう十じゅう郎ろうの本望ほんもうだと思おもいます」と話はなしていました。